Big Phillのダンス哲学

ダンスの本質を100年先までに伝える定義の再構築

DLEAGUEでのテリー伊藤氏のコメントについて

こんにちわ、フィリップです。

先日DLEAGUEにて審査員であるテリー伊藤が問題発言をしたという投稿を散見しましたので、調べてみると「なるほど」と状況を理解しました☟

 

https://twitter.com/topsynnus5252/status/1506106422643339264?s=20&t=yd1aoiFyAQyj7mgxtXBrPg

 

f:id:yasukuni1982:20220325173648j:plain

DLEAGUEにて審査員を務めるテリー伊藤




テリー伊藤氏の背景から考えてみる

 

(この投稿はテリー氏を擁護する為ではなく、あくまで不必要な感情の噴出を回避し、より今回の出来事の本質への理解につなげる為のモノであると、ご理解の上でお読み進んで頂けると幸いです。)

まず、テリー氏の背景とは生い立ちです。
テリー氏はただいま79歳の男性、生まれたのが第二次世界大戦の真っ只中。

思春期はその余韻が残る時代であり、
勿論性や恋に関してもオープンではありませんでした。

そこに70年代以降に入ってきた西洋文化によって
女性の性的アピールは恥ではなく寧ろ権利であり、
軽率なモノではない価値観が広まります。

性を求めるのは本能なのに
何故それを恥じらい隠さないといけない?

そういった自分達の本音を塞ぐブロックのようなモノが初めて取れ、
本音を自由に発言していいんだ!という希望を見出した世代なのです。

実際今でも男尊女卑が多く残っており、
理不尽に男性が女性のマウントを取ったり、
性犯罪問題も改善されていない社会背景も理解していますが、

恐らく今回に関して、
大事なのは言葉で何を話されているかではなく
本質的に本人が何を訴えたかったかを捉える事も必要で、

テリー氏に関しては今回は褒めたかったのか、
女性をバカにしたかったのか?というと、

当然「ただただ褒めたかっただけ」という事は
皆理解されている事だと思いますが、
その無意識な発言こそに問題を感じている事も理解しています。

 


今回の発言の問題点

 

まず、無意識にそういう発言が出来る事自体が
女性を軽視しているという点に繋がる事を、
本人自覚していない所に最も大きいな問題点があるのではない?と思います。

確かに今回のテリー氏の発言は品に欠け、
同じ表現でも別の言葉選びは可能な中、
公の場であのようなストレートな表現は審査員としてふさわしくない事は、

私自身も賛同しています。

今回のテリー氏のような発言を聞いて、軽率な認識を持ってしまう男性が現れてしまう可能性もなきにしもあらずだからです。

どれだけ注意して発言をしても完璧に問題を防ぐ事は不可能ですが、それでも可能な限り全ての人への配慮に最大の努力を務める事は、

命を懸けて努力している日本における最上級のダンサー達を審査する側の人間に求められる事ではないかと思います。

「テリー氏に語彙力がなかった」では許されない理由は、まさにこの立場にあります。



知性と品性

 

言葉から人の知性と品性が現れます。

知性は「物事へ思慮する時の繊細さ」
品性は「自分以外の存在への気遣いの繊細さ」

今回のテリー氏の発言は、
自己防衛本能のブロックが解除される段階に止まっているレベルの発言であり、

「ストレートに思った事を言った方が言葉以上の見えない情報が伝わる」という事を考慮したとしても、実際にこれまで弱い立場に立たされた事のある女性への気遣いや、

自分の立場や現代の価値観、またDLEAGUEを通じて社会的地位の向上を目指している参加者や主催者、そしてそれを応援しているファンや視聴者の方の気持ちへの配慮が、

完全に不足していた事が考えられるでしょう。


テリー氏がDLEAGUEに出資や投資しているかによってDLEAGUE側がテリー氏への扱いが変わってくるかと思いますし、テリー氏自身に女性を差別する意識はなく、単純にimoonの女性的な魅力を褒めたかっただけと思いますが、

本当に残念ではありますが、シンプルに「時代にそぐわなかった」という他はなく、かと言ってテリー氏を攻撃するのではなく、

単純にDLEAGUE側がしっかり人を審査するのにふさわしい知性と品性を持ち合わている人物、思った事を的確な言葉選びで分かりやすく明確に伝える事の出来る人物を、今後お招きしてくれる事に期待するほかないかと思います。


「性」への理解

しかし、そもそも「性」についてどこまでダンサー自身も理解し、言葉に出来るのか自体も問題であり、そこに着目しているダンサーが果たしてどれだけいて、それを明確に説明出来るダンサーがどれだけいるかを考えた時、

適切な審査員選び自体もそもそも凄く難しい問題であり、
そこの部分も含めて理解した上で、審査員や主催者に完璧さ責任を求めプレッシャーを与えるのではなく、

主催者が攻撃されない為の守りに入ってしまわない様に、しっかり主催者がより面白いコンテンツを提供できるようにみんなで応援する事も大事なのではないかと思います。

今回は大変残念な結果になってしまいましが、
今後のDLEAGUEがしっかり問題改善をし、より最高のコンテンツを披露してくれる事に期待していきましょう。


以上、本日も最後までお読み下さり誠に有難う御座いました。
それでは、また。

 



-----------------------------
twitterBigPhill1982@ダンス哲学 (@yasukunitw02) | Twitter
youtubeStreet Dance Roots Japan (Big Phill Channel) - YouTube

ブログ主のダンス☟

www.youtube.com