ダンサーの社会的地位が低いのは所得の低さが原因ではない
こんにちわ、BIG PHILLです。
7年前にダンサーにおける社会的地位に対する私の見方を記事にしたモノがFacebookの思い出で出てきたので、それをこちらのblogに載せたいと思います。
元記事⇩
https://www.facebook.com/photo?fbid=10206907637919375&set=a.1136939433592
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元記事⇩
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ダンサーの社会的地位が低いのは所得の低さが原因ではない
ダンサーは社会不適合者。
正直これはもう自分までの世代のイメージで
最近の若いダンサーを見ていると自分の時代よりはみんな礼儀が正しいし、思考もまともだし、仕事も見ていたらしっかり行っている子も多い。
勿論どの時代にも挨拶の出来ない子はいるし、
確かに思考がまともになった分いい意味での暑苦しいBBOYも減った。
昔の裸の付き合いが減り、表向きな付き合いをするBBOYも増えた。
でもそれは人付き合いが上手になったとも取れるので、今のBBOYの方が社会に適合しているとも言える。
その分人とのコミュニケーションが苦手という子も増えたようにも思えるが、それはダンサーがっていうよりその世代の子達がみんなそうなので、そこは今回の論点には含まれない。
さて、ダンサーは所得が低い、つまり「収入が低いから食べていけない職業」という理由で社会的地位が低いと考えられている方が多いようだ。
でも、果たして本当にそうだろうか?
例えば大手企業のやり手の社長が「実は僕ダンサーなんです。」と言った所で、「なるほど、この社長は器用なのか...」と、その社長の身体能力に対するピンポイントな評価と意外性によるポイントアップにしかならない。
ケント・モリのようにダンサーとして地位を確立し高収入を得られたとしてもそれはあくまで「こういう人もいる」という実例がひとつ増えただけに過ぎない。
僕は12歳の時にダンサーを目指すと言った時に「ダンサーは食べていけないだろ!」と家族一斉に反対されていた、(それは僕の身を案じての反対のでそこを責めたい内容じゃない事を誤解のないように付け加えておきたいと思う。)
だから「まずは所得を上げる」という考えが先行してしまうのは無理もない事だし、多くの人も共感し理解している部分だと思う。
ただ上記に書いたように結局はその個人だけがピックアップされて終わるので、実際はそれでダンサーの社会的地位向上につながる訳ではない。
それよりもダンサー一人一人が豊かな精神を鍛え、充実した心を育て、人のお手本になる行動をとれる様にしていく事の方が重要だと、僕は考える。
例えば、
- 練習場所では服を綺麗に畳むなりして荷物を散らかさない、
- 通行人にしっかり気を遣い、道を譲り会釈をする、
- タバコは喫煙エリアで吸うか携帯灰皿を使う、
- 練習着も含め清潔感のある服装を心かける、
- 勉強や仕事に支障をきたさない様にダンス活動をする...
など、行動面で当たり前の事を当たり前にするだけではなく、
- 素直かつ謙虚でいる、
- 助け合う精神を持つ、
- 人に敬意を払う、
- 高い目的意識を持つ、
- 思いやりや気遣いを持つ、
- 相手の考えや気持ちを受け入れ理解する...
など、精神面でもしっかりした思考を持つ事で、
ダンサーでも社会人としてでもなく、
一人の人間としてダンサー一人一人が成熟した精神を持つ事で初めて今までの悪いイメージが払拭され、社会的に「ダンス」が認められると思う。
どれだけ技術や経済的に向上してもそれは「術」であり、
生きていくための「道」を示す事は出来ない。
だから同じ習い事でも
武道とダンスでは重みが違うのだ。
親では教えてあげる事の出来ない精神面を鍛えてもらう事が、本来習い事に親が期待いている一番核心な部分である。
逆に本気で経済力で社会的地位の向上させたいのであれば、
その者自身があくまで「ダンサー」を軸として生きている人物でなければならない。
その者自身があくまで「ダンサー」を軸として生きている人物でなければならない。
ダンサーとして生きるとは「今でも踊り続けている」という事ではなく、今あるダンスシーンの最先端に身を置きダンスシーンに貢献するという事である。
例えば
例えば
・日本最大のダンスイベント企画会社「ADHIP」
・日本のレアジャンルダンサーを発掘し独自のカルチャーとして世界へ発信すると共にダンスによる福祉活動なども行なっているエクスペリメンタル ダンス団体「YOZIGENZ」
・次世代を育成するダンスアカデミー(
MCA /
THE FLOORRIORZ ACADEMY/AIONなど
)・youtubeでダンスを発信しているyoutuber (FLAVAJAPANなど)
・ストリートシーンからアーティストへの転向(七瀬恋彩/RABなど)
いずれもダンサーとしてダンス界の外に向けて発信してくれている。
そしてその活動で生計を立てている実例こそが経済面による地位の向上であり、これからダンサーを目指す者にとっての道しるべになるのである。
少なくとも今の子供達は親に「ダンスして何をして食べていくのだ」と聞かれた時は上記のお手本を提示する事ができる。
とはいえ、そこはあくまで「術」の部分であり、やりたくても全員ができる訳ではない。
なので社会的地位の向上において僕らダンサー一人一人全員ができる部分があるとしたら、それは「道」の部分であり、そしてこれからは一人一人がもっとそこの部分を深く追求し、特にダンスインストラクターがそこの部分を広めていかなければならない。
ダンサー一人一人が人のお手本になれるよう心を鍛え、精神を磨く。そうする事でダンスは単なる「趣味」や「競技」から「生きる道」を学べるより神聖な芸術へと昇華する。
それが僕が考える本質的な社会的ダンサー地位の向上である。
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